今回の文法項目と使用する場面

タイトルはわかりづらいですね(笑)

この世には実際に起こっていることと、頭の中で想像することがあります。

この想像世界を「話し手の主観」といいます。

普段私たちはよく自分の頭の中で想像をして話をします。

今日はこの話し手の主観を英語でどう表すのか、を紹介します。

・明日は雨が降るだろう。

・ショウヘイがホームランを打つかもしれない。

・先生はもうすぐ来るはずだ。

・(僕が君なら)今すぐレストランを予約するよ。

・君ならできるよ。

・京都に行ったら着物を着るのもいいかもね。

どうでしょう。すべて実際に起こったことではなく、

話し手の想像上の内容です。

It will rain tomorrow.

Shohei might/will hit a homerun.

The teacher should come soon.

I would book a restaurant.

You can do it.

You could wear a kimono when you visit Kyoto.

そう、助動詞と呼ばれる表現です。

助動詞はいろいろな意味があって覚えることが多い、

わかりにくと感じる人が多い項目です。

助動詞は話者の主観・想像に使う

それぞれの助動詞が表す内容を覚える必要があることは事実です。

でも「話者に想像」という感覚はほとんどの助動詞に共通しています。

想像のポイントは「推測」「可能性」「判断」ですが、

どれくらい強く、なぜ、そう思うか」が一番のポイントです。

それぞれの助動詞の使用場面

canは能力的に可能な場合です。また1%でも可能性のある確率にも使われます。

「~する能力がある」「~はあり得る」

可能性を控えめにいうときはcouldを使います。

willはこれから(現在)起こる可能性が高いと考える時に使われます。特に根拠はありません。

ほかにこれからする、と決断したときも使います。

「~だろう」「~することに決めた」

可能性を控えめにいうときはwouldを使います。

may/mightはこれからどうなるかわからいときの可能性に使います。

あるかもしれんないし、ないかもしれない、がmay/mightの感覚です。

「~かもしれない(ないかもしれない)」

mustはなにか理由があって起こる可能性に確信をもっていることに使います。

論理的に必ずなると考えるときにも使えます。

「~以外ありえない、~になるはずだ」

アメリカではhave toを使うことが多いです。

should は何か根拠があって、起こる可能性がかなり高い、

と考える時に使います。

弱いmustともいわれます。

「~のはずだ」

ほかにmust/have to/shouldは「したほうがいい」、

と「判断の基準」も表現できます。

must/have toはルールによく使います。

mustは書き言葉で、主観的です。

完全な助動詞なので主観が似合いますね。

have to は書き言葉も話し言葉にも使えて、客観的な理由があるときに使います。

過去形になったり、質問でdoを使ったりと、通常の動詞の側面もあるので、

客観性にも納得です。

基本的にはhave toを使っておけば間違いありません(笑)

mustは使われるシーンが非常に限られているので、have toに統一して使うのが楽です。

shouldも主観的な表現ですが、理由があることが多いです。

弱いhave to」くらいにとらえてもらえれば大丈夫です。

willは未来を表現するときによく使われますが、

未来は誰にもわからない=事実は話せない、ので

助動詞を使うのが一番しっくりくるんです。

助動詞の過去形で現在のことを想像する?

またcould/wouldが現在や未来の推測に使われていることも注目です。

助動詞の過去形(とされる)は過去のことに使うことはほとんどありません

基本的には現在・未来の推測を控えめにいう表現です。

would/should/might/couldは本来は過去形のはずですが、過去を話すことはあまり多くありません

丁寧な表現でwould/could you~~?がありますが、

実は英語には過去形にすることで、

控えめかつ丁寧なニュアンスを出すことができるんです。

過去に起こったことを推測する

では、過去のことを推測するときはどうする?と考えた方は鋭いです。

そんな時、英語では

以前にあったことの可能性を今の基準で推測する

と考えます。

話者の頭の中で、今の基準で可能性を推測するのが助動詞です。

では以前にあったことは?

ここで過去形を考えた人は惜しいです。

過去形はあくまで「事実」です。そして助動詞は後ろに動詞の原形しか置けません。

他に「以前にしたことが今に影響を与えている」と言えば、、、

そう完了形の形を使えば「以前から現在」を表現できます!

・親友はテストに受かっただろう。

・姉は電車に間に合ったかもしれない。

・母は買い物にいったはずだ。

My best friend will have passed the test.

My sisiter might have cought the train.

My mother must/should have gone shopping.

今の基準(助動詞)」で「以前の出来事(完了形)」を推測するのでこんな形になるんですね。

助動詞は主観、しかも今を基準にした推測が多い。

控えめになると助動詞の過去形を使うことがある(過去の意味はないことが多い)。

この点を意識していくと実は「仮定法」という、

多くの人のトラウマ文法項目が一瞬で理解できます。

仮定法は今少し後に回して、助動詞と想像を理解した今こそ、

次回は「未来について話す表現」を取り上げます。

まとめ

助動詞の根幹は「話し手の主観、頭の中の想像」でした。

事実について表現してきた、前回までの文法と根本的に違いますね。

ニュアンスを変えることで、幅広い表現を可能にするのが助動詞です。

いくつかの例外はありますが、

「助動詞=想像の世界」

で使いこなし、より細かなニュアンスを英語で表現しましょう。