現在完了進行形とは
ここまでは個別に動詞の形とその使う場面を紹介しました。
今回は応用編として異なる形の組み合わせでより複雑な表現を見ていきましょう。
ただし複雑といっても基本の理解がしっかりしていればストンと腹に落ちますよ。
第1回目は完了形と完了進行形の違いです。
おさらいとして、
完了形:「以前にしたことが今に影響を与える形」
進行形:「途中」「未完」「一時的」な動作
でしたね。
まず前提として、完了形と現在完了形は、
ほとんど違いがなく使われることも多いです。
・10年間英語の勉強を続けている。
・I have studied English for 10 years.
・I have been studying English for 10 years.
どちらも全く同じ意味で使うNative Speakerは多いです。
どんなときに完了進行形になる?
ではどんな時に完了進行形 have been ~ingを使うことが多いのでしょうか。
・短い時間で継続している「動作」を話すとき。
今後も少し続く含みがあります。
進行形の持つ「一時的」「未完・途中」のニュアンスが出ています。
・今週は残業続きなんだ。
・タクシーを2時間も待ってるんだ。
・I have been working a lot of overtime this week.
・I have been waiting for a taxi for two hours.
いずれも進行形になることで「途中・未完」のニュアンスが出て、
「まだこれからも続ける」ことを示しています。
また短い期間なので「一時的」を表す進行形とも相性がいいです。
↑の文をI have waited / I have worked にすると
「もう完了している」 と誤解される可能性があります。
この2つの例文は「完了形」に「進行形ニュアンス」が追加されたものでした。
進行形+完了形のニュアンス
次は逆のパターンで「進行形」に「完了形のニュアンス」を追加された例を見ていきましょう。
・(ずぶぬれ人を見て、)その服どうしたの!?雨の中外で遊んでたの?
・(汗まみれで)外でずっと働いてたんだ。まずシャワーするよ。
・Look at your clothes! Have been playing outside in the rain?
・I have been working outside all day. I'll take shower first.
注目は2つの文ともにすでに行動が終っている点です。
進行形で「一時的な行動」を表現して、
そこに完了形の「以前にあったことが今に影響している」ニュアンスを加えた表現です。
完了形にすることで焦点が「今」にあることが強調されています。
いかがでしょう?
2つの形の持つ意味合いのうち、どちらに焦点を当てて組み合わせるかで、
同じ形の文なのに伝える内容が変わります。
実際の場面では文脈で判断できるので、話者の意図を推理する必要はありません。
重要なことはそれぞれの文法の使い方を知ることで、
複雑に見える形も実際には基本的な内容の延長と理解できることです。
次回は助動詞+進行形/完了形の組み合わせを見ていきましょう。