

日本で最も認知度のある英語の資格試験といえば英検とTOEICですね。
どちらも英語学習のペースメーカーに非常に有効なツールです。
このページではTOEIC満点/英検1級を保持している管理人が、
2つの資格試験の優れた点とその限界についてご紹介します。
英検の利点
・4技能を測る総合的な試験
→発信力も合格基準になります。TOEICとは大きく異なる点です。
・レベル分けされている。
→5級~1級まで7つのレベル分けがされています。
自身の英語力に合わせて受験することができます。
(内容の詳細は各レベルのページへ)
・公教育とのリンクがされている。
→英検5級:中1レベル、英検2級:高校レベル、
など学習指導要領に密接にリンクしています。
(内容の詳細は各レベルのページへ)
・英検の問題は設問に癖がなく、理解が出来ていれば正答できる問題となっている。
→TOEICは受験者に推測を求める問題が多くあります。
・ライティングでは論理的思考力も測ることができる
→英語に限らず社会で必要な力です。
・英検1級は英字新聞に必要な力と親和性が高い
→語いや使用文法が英字新聞に頻出です。
英検の限界点
・合格点は試験で出るレベルの習熟を意味しない
→4択のテストなので25%が最低正答率です。また60~70%が合格点なので、
試験内容レベルの英語をしっかりと理解していなくても合格できてしまいます。
・リスニングのスピードが遅い
→レベルごとに異なりますが、3級は自然とは程遠いスピード。
英検1級でもあまり速くないのでニュースレベルにない。
・面接試験はスピーキング力の中でも主にスピーチ力で、会話力とは異なる。
→基本的に状況描写やお題に対して意見をいう問題で「やりとり」ではない。
・問題数がTOEICより少ない
→時間に比較的余裕があるなかで、
正確に理解できるかを測る試験という側面が強い。
実社会で求められるスピード感とは異なる。
英検まとめ
資格証明だけでなく、学習の理解度を測るためにも非常に優れた試験です。
文法や語彙学習をしながら、各学年で学ぶ項目を問題を通じて定着させることに活用することもできます。
級ごとに必要な力を把握すると、英語力の見える可に役立ちます。
過去問が英検のHPで公開されているので、受験前に腕試しをするといいでしょう。
英検3級、英検2級、英検準1級は英語学習の到達点の目標として
非常に役に立ちます。
TOEICの利点
・2技能各100問あり、かなり細かく英語力の現在地を測ることができる。
→定期的に観測すると細かく自身の上達が分かります。
・仕事に必要なレベルの英語処理能力を測ることが出来る。
→全問しっかり解答するには800点以上の力が必要です。
この数字は英語を使って仕事をする人が「必要と感じる」スコアと一致します。
実務面ではスピードは正確さ以上に求められることがありますので、
TOEICはその面でも非常に実務的です。
・表現・場面が実用的かつ自然
→ビジネス場面を意識して丁寧な表現が頻出したり、
チャットのやりとりなど口語的表現も多い。
・発話スピードが自然
→スピード面ではニュースの英語とそん色ありません。はっきりとは発話しますが。
・意図の理解を測る問題がある。
→「遠慮」「遠まわし」など話者の気持ちを理解して、解答する問題が実践的。
これも実際の会話に近い内容です。
TOEICの限界
・発信型のスキルを測るテストではない。
→リスニング/語い/文法/リーディングを測るテストです。
関連はありますが会話力は正確には測れません。
・レベルが1つ
→初級者は受けてもほとんどわからない。一応初級向けのBridgeというテストもある。
英検2級を取れるくらいがTOEIC挑戦の目安。語彙をつければ600点が見えます。
今までTOEICで心を折れた初心者が何人もいます!注意!
TOEICまとめ
ある程度の力を持つ人が英語の処理スピードを測るために、
受けると実務力(受信能力)がわかります。
英語自体は、語彙がビジネスに寄っている点を除いて、比較的平易なので、
ゆっくりなら理解できる人、が800点以上を狙うと効果的です。
400点代ならまずは英検2級が選択肢として有力です。
またTOEICのリスニングは本格的な英語に進む前に、
トレーニングとして使うのに最適です。
まとめ
英検、TOEICとも非常に優秀なテストでうまく活用すると
上達を数字で教えてくれます。
会話力を測るテストではないので、その点は差し引くといいでしょう。
ちなみに「英語がちゃんと話せる」人はTOEICで自然と950点以上が出ます。
逆は必ずしも当てはまらないケースが多いですが。
いずれの試験も英語力をつけて、「結果として合格できる英語力」
をつけるために学習を継続するのが理想の姿ですね。